100年前の関東大震災で、神奈川県の港町を襲った津波から生き延び、その体験を語り続けてきた112歳の女性が亡くなりました。
高嶋フジさん(享年112歳):「(近所の)階段の上へ上って、うちのお墓があって。振り向いたら、階段の半分は波が来ていて。だからもう少しあれだったらね」
親族によりますと、高嶋フジさんは10月23日午前9時前、老衰で亡くなりました。112歳でした。
1923年9月1日に起こった関東大震災で、津波は高嶋さんのふるさとの逗子市にも襲来しましたが、高嶋さんは津波から生き延びました。生前には体験を聞こうとする地元の人や報道陣の取材に何度も応え、将来の大地震に備えるよう、呼び掛けてきました。
高嶋フジさん:「『時は大正十二年九月一日昼半ば にわかに振るう大波に 関八州は地と裂け 赤き炎に包まれて 哀れ帝都焼け失せん』そうやって皆で作って歌ったの。こういう人がいて、話してくれたんだよ。そうやって言い伝えてくれれば(いい)」
※ 先月行われた「ぼうさいこくたい」のテレビ朝日のステージでは、高嶋フジさんの証言に学ぶプレゼンテーションを行いました。高嶋さんのインタビュー映像含め、証言内容の詳細が記録されています。